ピンクフット・ゴライアスバードイーター(Theraphosa apophysis)
- 21 時間前
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およそ3年前、少し変わったエキゾチックアニマルの有名なショップから迎えたピンクフット・ゴライアスバードイーターだ。

昔のドキュメンタリーで目を輝かせながら見ていたタランチュラが、まさにこのバードイーターだった。
いわゆる「鳥を食べる蜘蛛」としても有名で、世界的にも人気の高いタランチュラの一つだ。その代表的な存在がゴライアスバードイーターである。写真の個体はピンクフット・ゴライアスバードイーターで、ゴライアスバードイーターと同じTheraphosa属にあたる。
まず筆者は、蜘蛛が本当に鳥を狩れるだけの力を持っているのかを考えてみたくなる。
鳥の前に、まずは小型のげっ歯類を例にしたほうが分かりやすい。野生では生息環境が重なり、小型げっ歯類の巣穴に入り込んだり、小さな脊椎動物を捕食したりすることもある。しかしネズミのような動物は、簡単にやられる存在ではない。むしろ反撃できるほど強く、攻撃が何度か失敗すれば、タランチュラのほうが逃げることになったり、逆に餌になってしまうこともあるだろう。
見た目だけなら戦車のように押し切れそうにも見えるが、現実的に考えると、こちらの幻想は少し崩れてしまう。
こうして比べてみるのも面白い。
タランチュラの本能とげっ歯類の本能がぶつかるところを想像してみる。タランチュラは全身を覆う感覚毛によって、空気の流れや地面の振動を読み取る。視力が優れているわけではないが、周囲のわずかな動きや振動を捉える感覚はかなり鋭い。まるで猪の面をかぶった伊之助が使う「獣の呼吸」のように、体全体で周囲を読んでいる感覚に近い。
一方、げっ歯類も単純な生き物に見えるが、同じくらいの大きさの節足動物を相手にすると、意外なほどよく戦う。速い心拍と敏捷な筋肉を持ち、タランチュラに負けないほど嗅覚や振動を感じる能力にも優れている。ひげで空間や相手の動きを読み、ぼんやりした視界は嗅覚と触覚で補っている。
ある意味、両者は似た方法で世界を感じ取っている存在なのかもしれない。
タランチュラには鋭い牙があり、げっ歯類には硬く長い歯がある。結局、どちらが先に噛みつき、どちらが先に致命的な位置を取るかで勝敗が分かれるのだろう。
ネズミだから弱い存在だと見えがちだが、彼らもまた終わりのない生存競争の中で生き残ってきた動物だ。タランチュラとネズミの関係も、単純な捕食と被食というより、互いの本能がぶつかり合う宿命的な相手に近い。つまり論理的に考えれば、鳥を狩るほどのフィジカルがあるなら、まずはげっ歯類を攻略してからではないだろうか。
ネット上では、小型げっ歯類や小鳥の死骸に牙を立てている写真を見ることがあるが、その多くは演出か偶然に近いと思う。タランチュラや地表性の蜘蛛には、機会主義的に餌をとる例が確認されているからだ。発達した感覚毛で周囲を読む精度は高度なセンサーに近く、わざわざ危険を冒して自分より大きな動物と正面からぶつかることは少ない。少しでも不利になれば逃げ、長期間拒食するほど繊細な動物でもある。だからこそ、ちょうどよい大きさの餌や、動かない死骸を食べるほうが、もっとも効率的で自然なのではないかと思う。




